SES営業向けのAI検索を検討するとき、月額料金だけを見ても高いか安いかは決まりません。

判断に必要なのは、自社の時間単価で月額料金を回収するには、検索や照合の作業を月に何時間減らす必要があるかという基準です。

この記事では時間の測定方法そのものではなく、利用料金と自社の人件費基準を同じ条件にそろえ、損益分岐となる必要削減時間を計算する手順に絞って解説します。

月額料金だけでは費用対効果を判断できない

AI検索の費用対効果は、月額料金を自社の検索・照合業務にかかる人件費と比べて判断します。

同じ月額料金でも、担当者数、検索件数、社内で採用する時間単価が違えば、回収に必要な削減時間も変わります。

料金の大小ではなく回収に必要な時間を先に出すと、自社の業務で確かめるべき基準が明確になります。

3ユーザー込みでも利用量は会社ごとに違う

3人で利用できる料金プランでも、3人全員が同じ頻度で検索や照合を行うとは限りません。

担当者ごとの利用時間を想像で均等に割らず、チーム全体で削減できた時間の合計と月額料金を比べます。

売上増加を回収条件へ混ぜない

検索時間が減ったことと、提案数や売上が増えたことは別の結果です。

この記事の回収試算では、確認できる範囲を作業時間の削減に限定し、未確認の売上効果は加えません。

Dot Linkの料金条件をそろえる

執筆時点の料金ページ案内では、Dot Linkワンプランは月額20,000円(税抜)で、3ユーザーまで利用できるとされています。

同じ案内では4人目から1人あたり月額5,000円(税抜)が追加されるため、試算時は実際に利用する人数の月額料金を使います。

最新の料金、含まれる機能、申込条件はDot Link公式料金ページ — Dot Linkの料金・機能の公式案内で確認してください。

税抜か税込かを統一する

月額料金を税抜で置く場合は、人件費側も税抜相当の社内基準など、同じ税区分で比較します。

税込と税抜を混ぜると必要削減時間がずれるため、計算表に採用した税区分を明記してください。

月額と時間単価の単位を合わせる

月額料金に対しては、月単位の削減時間を比べます。

分単位で時間を記録した場合は時間へ換算してから計算し、月額と年額を同じ式へ混在させないようにします。

料金体系を含めてツールを比較する観点は、次の記事で整理しています。

SESマッチングツール選定で比較すべき5つの観点

自社の1時間あたり人件費を決める

必要削減時間を求める前に、自社のルールに沿った1時間あたりの人件費を設定します。

給与額だけをそのまま時間で割るのではなく、会社が費用対効果の判断に用いている計算基準へそろえることが大切です。

給与以外を含める範囲を決める

人件費に法定福利費、福利厚生費、採用・教育費、設備費などを含めるかは会社ごとに異なります。

本記事で一律の含有範囲は決めず、経理や管理部門が採用している基準を確認してください。

3人の時間単価が違う場合は分ける

営業担当の方ごとに時間単価が異なる場合は、担当者別に削減時間と時間単価を掛けてから合計します。

単純平均を使う場合は、どの担当者を対象にした平均かを残し、後から同じ条件で再計算できるようにします。

根拠のない一律の時給を置くと、自社の回収基準ではなく仮定だけの結果になります。

必要削減時間を一般式で求める

月額料金を時間削減だけで回収する基準は、次の一般式で求めます。

必要削減時間(月) = 月額料金 ÷ 社内で設定した1時間あたりの人件費

この式で出るのは、月額料金と同額の人件費換算値になるために必要な月間の時間です。

料金と自社の時間単価を入力するだけで、無料体験や小規模導入で確かめるべき最低基準を置けます。

チーム全体の必要時間として扱う

3ユーザーで利用する場合、式の結果は3人それぞれが減らす時間ではなく、対象チーム全体で必要な月間削減時間として扱います。

担当者別の目標へ分けるときは、現在の検索・照合時間や利用予定に応じて配分してください。

追加ユーザー分は月額料金へ加える

4人以上で利用する場合は、基本料金に追加ユーザー料金を加えた月額料金を分子に置きます。

利用人数が変わった月は同じ試算を使い回さず、その月の料金条件で計算し直します。

導入前の基準を実測で用意する

計算した必要削減時間と比較するには、導入前の検索・照合時間を同じ対象範囲で実測します。

検索開始から候補確認までのどこを測るか、対象件数、中断時間などの定義を固定してください。

時間測定の開始・終了条件と記録表は、次の記事で詳しく解説しています。

SES営業はAIで何時間減らせる?検索・照合時間の測定方法

測定対象の工程を固定する

導入前はメール検索だけを測り、導入後は検索から提案準備までを測ると、公平な比較になりません。

費用対効果へ含める工程を先に決め、前後で同じ開始点と終了点を使います。

チーム合計と担当者別を残す

月間の削減時間はチーム合計で料金と比べますが、元の記録は担当者別に残します。

一部の担当者だけに利用や削減が偏っていないかを確認でき、運用改善にも使えます。

実測削減時間と損益分岐を比べる

導入後は、同じ条件で測った導入前の時間から導入後の時間を引き、チーム全体の月間削減時間を求めます。

その実測値が必要削減時間へ達しているかを確認します。

月間実測削減時間 = 導入前の月間対象時間 − 導入後の月間対象時間
時間削減の人件費換算値 = 月間実測削減時間 × 社内で設定した1時間あたりの人件費

人件費換算値が月額料金以上かを同じ税区分と単位で比較すると、時間削減だけを対象にした回収状況を判断できます。

実測と見込みを分ける

実際に記録した削減時間と、将来の利用件数を掛けた見込みは同じ欄に入れません。

見込みを使う場合は試算と明記し、継続判断では実測結果を優先します。

習熟期間を通常運用と分ける

使い始めは操作確認や社内ルールの調整で、通常より時間がかかる場合があります。

習熟期間を記録したうえで通常運用の月と分けると、初期負担と継続時の効果を混同せずに済みます。

見落としコストは別の試算として扱う

案件の見落としによる機会損失は、検索時間の削減とは別の費用対効果です。

時間削減の人件費換算値へ、根拠のない売上増加や見落とし損失を足さないでください。

見落としの影響を自社の成約率や粗利率で試算する考え方は、次の記事で扱っています。

SES営業の見落としコストを試算する

二つの効果を別欄で管理する

時間削減は実測時間と時間単価、見落としコストは見落とし件数や自社の営業実績を使います。

根拠の異なる効果を別欄に置くと、どの数字が確認済みで、どの数字が試算かを説明しやすくなります。

費用対効果の判断表を作る

判断表には料金、人件費基準、必要削減時間、実測削減時間を同じ月ごとに並べます。

次の項目を残せば、担当者や利用人数が変わったときにも再計算できます。

項目 記録する内容
対象月 料金と時間を比較する月
利用人数 基本枠と追加ユーザー数
月額料金 税区分を含む実際の料金条件
1時間あたりの人件費 自社基準と含めた費用の範囲
必要削減時間 月額料金を時間単価で割った値
実測削減時間 同じ条件で測ったチーム合計
人件費換算値 実測削減時間と時間単価の積
判定メモ 業務量や担当者など条件の変化

前提と結果を同じ表へ残すことが、感覚に頼らない継続判断につながります。

3人利用の回収基準を自社で確認する

SES営業3人で月額料金を回収できるかは、自社の時間単価から必要削減時間を計算し、同じ工程の導入前後を実測して判断します。

Dot Linkの3ユーザー込みの月額料金を確認し、税区分と単位をそろえてから、一般式へ自社の値を入力してください。

時間削減、見落としの影響、売上結果を分ければ、成果を過大に見せずに導入判断ができます。

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よくある質問

社内の1時間あたり人件費が分からない場合はどうしますか?

経理や管理部門が予算策定や原価計算で使っている基準があるかを確認してください。

給与だけで計算するか、法定福利費や設備費などを含めるかによって結果が変わるため、記事上の仮の時間単価を代用せず、自社で採用した範囲を計算表へ記録します。

社内基準が定まっていない場合は、複数の基準を混ぜず、意思決定者が承認した一つの計算方法を継続して使ってください。

3ユーザーのうち1人しか使わない場合も同じ式ですか?

一般式は同じですが、削減時間は実際に利用した担当者と対象業務だけから集計します。

3ユーザーまで利用できることと、3人分の効果が自動的に生まれることは同じではありません。

利用が1人に偏っている場合は、その担当者の実測削減時間で回収状況を確認し、残りの担当者へ広げるかは別の判断として記録してください。

必要削減時間に届かなければ解約すべきですか?

一度届かなかっただけで直ちに結論を出さず、測定条件、対象件数、習熟期間、利用の偏りを確認します。

そのうえで通常運用でも基準に届かない場合は、対象業務や利用人数を見直し、継続条件を再検討してください。

契約や解約の条件は記事の計算だけで判断せず、申込時の案内と公式料金ページで確認する必要があります。

参照リンク

Dot Link公式料金ページ — 月額料金、利用人数、無料体験条件の一次案内です。