SES向けツールのカオスマップ全体像

SESのマッチング・営業支援ツールは、担っている業務領域によって上流・中流・下流の3層に分かれ、同じ「SES向けツール」という呼び方でも解決する工程がまったく異なります。

SES向けツールは業務領域で3層に分かれます。上流=情報の取り込み、中流=マッチングと要員DB、下流=契約・請求・稼働管理という区分で、本記事では15製品を整理しました。中流はさらに企業間マッチング型と社内アサイン型に分かれます(2026年8月時点の各社公式サイト調べ)。

この記事は個別ツールの機能・料金を横並びで比較するものではなく、各ツールがSES業務のどの工程を担うのかを地図として示すものです。

掲載する情報はすべて各社の公式サイトで確認できた範囲に限り、順位付けや優劣の評価は行いません。

「マッチングツール探し」が空振りする理由

マッチングツールを探していたのに検討が空振りに終わる原因の多くは、自社が本当に困っている工程と、ツールが担っている工程がずれていることにあります。

SES向けツールは呼び名が近く、公式サイトの文言も似ているため、カテゴリを取り違えたまま比較が進んでしまいます。

比較表の細かい機能差を見る前に、その製品がどの工程のツールなのかを見分ける必要があります。

同じ「マッチング機能あり」が別のものを指している

もっとも混乱を招くのが、「マッチング」という言葉が複数の意味で使われている点です。

他社とのあいだで案件・人材をやり取りする機能を指す場合もあれば、自社が抱える要員を自社の案件へ割り当てる機能を指す場合もあります。

両者は目的も利用者も異なるため、同じ「マッチング機能あり」として括ると導入後に想定と噛み合いません

探していたものが実は下流の請求業務だった

次に多いのが、課題の所在が下流にあるケースです。

「案件と人材の突き合わせに時間がかかる」と感じていても、実際に工数を奪っているのが月末の請求書作成や勤怠の回収であることは珍しくありません。

この場合はマッチング製品を導入しても状況が変わらず、契約・請求・稼働管理を担う製品でなければ解決しないという結論になります。

機能一覧の横並びでは領域のずれが見えない

三つ目は、機能一覧の比較表そのものが領域のずれを隠してしまう問題です。

比較表は機能の有無を丸印で示す形式になりがちで、その製品がどの工程を主戦場としているかまでは表現されません。

結果として、担当領域が違う製品同士が同じ表に並び、価格の安さだけで候補が決まってしまいます。

機能・料金の並列比較そのものは別記事で整理しているため、本記事とあわせて読むと役割の違いがはっきりします。

SESマッチングツール主要8社比較|Qoala・WhiteBox・SES_HUB等

業務フローを3層に分けて地図を描く

SES向けツールの地図は、SES営業の業務フローを上流・中流・下流の3層に分け、各製品がどの層に立っているかを置いていくと描けます。

3層の定義は次のとおりです。

担う業務 典型的な作業
上流 案件・人材情報の収集と抽出 営業メールの受信・読解、スキルシートの取り込み、情報のデータベース化
中流 マッチング・データベース管理 案件と人材の突き合わせ、要員DBの維持、候補の提示
下流 契約・請求・稼働管理 契約書・注文書の作成、勤怠回収、請求書発行、入出金管理

この3層は連続した業務フローであり、どこか1層が詰まると全体の処理量が頭打ちになります。

層をまたぐ製品があることを前提にする

地図を描くうえで前提にしたいのが、1つの層にきれいに収まらない製品が多いという点です。

上流の情報取り込みから中流のマッチング候補提示までを一続きで持つ製品もあれば、中流から下流までを通す製品、上流から下流までを一本で通す製品もあります。

そのため地図では「この製品はこの層」と一点に固定せず、どこからどこまでをカバーしているかという幅で捉えてください。

自社の困りごとがどの層にあるかを先に決める

もう一点、地図を見る前に決めておきたいのが、自社の困りごとがどの層で発生しているかです。

日々のメールを読み切れないのは上流、情報はあるが突き合わせが属人的なのは中流、月末の事務作業が重いのは下流の問題にあたります。

層を特定してから候補を絞ると、公式サイトを読む対象が数分の一になり、検討にかかる時間そのものが短くなります。

上流|案件・人材情報を取り込むツール

上流のツールは、営業メールやスキルシートから案件・人材情報を取り込んでデータベース化する工程を担い、そのまま中流のマッチング候補提示までつながっている製品が多く見られます。

ここでは公式サイトで確認できた範囲の情報のみを記載します。

Qoala|AIによるメール解析とスキルシート解析

Qoalaはリフ株式会社が提供する、SES営業会社向けのサービスです。

Qoalaの公式サイトによると、AIによるメール解析・自動データベース化、スキルシート解析、マッチング候補提案、通勤時間計算、BP評価・分析、重複案件・人材のベスト条件表示が機能として挙げられています。

料金は初期費用10万円で、公式サイトではキャンペーンとして5万円と案内されており、月額料金は公開されていません。

メール解析を起点にデータベース化まで進む構成のため、地図上では上流から中流にかけての位置になります。

SESAi|生成AIによる営業とバックオフィスの一括管理

SESAiはNoConcept合同会社が提供する、SES企業・SIer企業向けのサービスです。

SESAiの公式サイトによると、生成AIによるSES営業の一括管理、メールの自動解析と人材・案件マッチング、契約管理・フォロー機能、営業実績や収益管理といったバックオフィス機能が挙げられています。

料金は初期費用0円で、月額35,000円/アカウントです。

メール解析を入口としつつ契約管理・収益管理まで触れているため、上流から中流を主軸に一部下流の要素も持つ位置づけになります。

SES_HUB|案件と人材と商談情報の一元管理

SES_HUBはHit me up株式会社が提供する、SES事業者・ベンダー・エンタープライズ・エージェント向けのサービスです。

SES_HUBの公式サイトによると、案件・人材・商談情報の一元管理、AIによる自動レコメンド、キーワードや条件による検索、社内システム連携用API、ロール別の権限設定が挙げられています。

料金は公開されておらず、公式サイトには問い合わせを案内する記載のみがあります。

情報の集約とレコメンドを軸にしているため、地図上は上流から中流にまたがる位置です。

中流|企業間マッチング型と社内アサイン型の違い

中流のマッチングには性格の異なる2種類があり、企業間マッチング型は他社との接点をつくるもの、社内アサイン型は自社が抱える要員を自社の案件に割り当てるものです。

この2つを同じ「マッチング機能」として扱うと、導入後に用途が噛み合いません。

地図としてもっとも重要な分岐点にあたるため、それぞれを分けて整理します。

企業間マッチング型|社外との接点をつくる

企業間マッチング型は、他社とのあいだで案件・人材の情報をやり取りし、新しい取引相手との接点を増やすことを目的とした製品群です。

WhiteBoxはWhiteBox株式会社が提供するサービスで、公式サイトによるとスキルシートの統一フォーマット自動変換、案件検索・人材提案、スキルシート管理とクラウド保存、案件掲載、AI検索機能が挙げられています。

WhiteBoxの料金はパートナープランが無料で初期費用もなく、パートナープランPROが月額11,000円(税込)、SIerプランが月額27,500円(税込)で、PRO・SIerは最低契約3ヶ月・成約手数料なしと記載されています。

CloudMeetsは株式会社itoqが提供するSES営業担当者向けのサービスで、公式サイトによるとワンクリックでの情報交換申請・承認、タイムライン機能、DM機能、スケジュール予約機能によるビジネスマッチングが挙げられています。

CloudMeetsの料金はフリープランが0円/月、ライトプランが980円/月、ビジネスプランが1,980円/月です(いずれも税抜)。

アサインナビは株式会社エル・ティー・エス リンクが提供するサービスで、公式サイトによるとオンラインマッチングプラットフォーム、人手を介した引き合わせを行う企業マッチングサービス、交流会・研修セミナー、メッセージ・選考管理が挙げられています。

アサインナビはSES専業ではなく、IT業界全般のフリーランス・法人間協業までを対象としている点は地図上で区別が必要です。

アサインナビの料金はチケット制という独特のモデルで、フリープランが初期費用0円・基本利用料0円・60チケット/月(翌月繰越不可)、年間プランはいずれも初期費用110,000円でベーシック330,000円/年(1,000チケット)、ビジネス660,000円/年(3,000チケット)、プレミアム1,320,000円/年(チケット無制限)となっており、別途、成約手数料110,000〜220,000円等がかかると記載されています。

ITなびSESは株式会社システムリンクが提供するSES事業者向けのサービスで、公式サイトで確認できた範囲では案件・人材情報の掲載・閲覧を行うサービスとして案内されており、詳細な機能一覧は今回の調査では確認できていないため具体的な機能の列挙は控えます。

ITなびSESの料金も公開されていません。

社内アサイン型|自社要員の最適配置を担う

社内アサイン型は、自社が抱える要員のスキルと稼働状況を管理し、自社の案件へ割り当てる社内最適化を目的とした製品群です。

社外との接点をつくる機能ではないため、新規のビジネスパートナー開拓を期待して導入すると想定と外れます。

fapiは株式会社エフ・ディー・シーが提供するサービスで、公式には「スキル管理・アサイン管理支援ツール」と称されており、他社との案件マッチングプラットフォームではなく社内要員のアサイン最適化が主眼です。

fapiの公式サイトによると、自由な項目設定・スキルマップ化・レポート化を含むスキル管理、アサイン管理、項目間連携機能、権限管理、API連携、画面カスタマイズ(Premiumのみ)が挙げられており、FAQには勤怠管理システム・人事システムとの連携が可能と記載されています。

fapiの料金はMinimumが300円/月・人(最低契約人数の制限なし)、Standardが400円/月・人(最低100名)、Premiumが800円/月・人(最低100名)で、初期費用は通常500,000円がキャンペーンで0円、1ヵ月無料トライアルありと記載されています。

ようかんは株式会社エス・ジーが提供するサービスで、Salesforce Platform上で動作するアプリケーションと公式に明記されています。

ようかんの公式サイトによると、要員稼働状況確認、要員ごとの売上計画達成状況をグラフ化する売上状況確認、プロジェクトに最適な空き要員をスキル・経験業種等の条件で検索する要員マッチング、経歴確認と技術経歴書作成、粗利の確認が挙げられています。

ようかんの料金は初期費用30,000円(税抜)から、月額7,000円/ユーザ(税抜)で、最小2ユーザ以上・最低契約期間1年と記載されています。

2種類を取り違えると導入後に用途が合わない

企業間マッチング型と社内アサイン型は、増やしたいのが社外との接点か、上げたいのが社内要員の稼働率かという問いで見分けられます。

新規のビジネスパートナーを増やしたい場合に社内アサイン型を入れても、社外の案件・人材情報はそもそも入ってきません。

逆に、要員の待機を減らしたい場合に企業間マッチング型を入れても、自社要員のスキルと稼働状況を一元管理する機能は主目的に含まれていないことがあります。

自社の課題がどちらなのかを言語化してから、この分岐を通ってください。

なお、どちらのタイプを選ぶ場合でも共通して確認すべき評価軸は、姉妹記事で5つに整理しています。

SESマッチングツール選定で比較すべき5つの観点|導入前に見る評価軸

下流|契約・請求・稼働管理を担うツール

下流のツールは、契約書・注文書の作成、勤怠の回収、請求書の発行、入出金の管理といった事務工程を担い、マッチング機能を持たない製品も含まれます。

月末の事務作業が営業活動を圧迫している場合は、この層が候補になります。

Fairgrit|週報と勤怠と請求を中心としたSaaS

Fairgritは株式会社エージェントグローが提供するサービスです。

Fairgritの公式サイトによると、週報の作成・共有、勤怠・経費申請、案件情報管理、要フォロー対象者の自動抽出、営業提案状況の管理、請求書の自動作成・送付、経営状況・収支管理が挙げられています。

マッチング機能は公式サイトに明記されていないため、地図上では下流の製品として扱います。

料金は初期費用0円で月額55,000円から、契約は1ヶ月単位で解約金なしと記載されています。

請求ナビ|インボイスと電子帳簿保存法に対応した請求処理

請求ナビは株式会社サクヤが提供するサービスです。

請求ナビの公式サイトによると、インボイス制度(適格請求書)対応、電子帳簿保存法対応、SES特有の上位・下位会社ごとの属性振分けを含む会社・エンジニア情報管理、見積・注文処理、契約処理、稼働時間入力で超過・控除を自動計算する請求処理、入出金処理、売上管理、一斉メール確認、各種自動計算、権限管理・承認機能、スキル・役割での検索を含む案件情報管理が挙げられています。

料金は初期費用0円(別途見積もりとの注記あり)で、月額200円/請求データ1件(税抜)、ただし請求データ15件までは3,000円(税抜)固定と記載されており、90日間の無料お試しがあります。

請求データ件数に応じた課金であるため、稼働人数が少ない段階から使い始めやすい料金構造です。

SESWORKS|勤怠回収と契約更新まで含む管理

SESWORKSは、公式サイトのフッター表記によるとSESWORKS Co., Ltd.が提供するサービスです。

SESWORKSの公式サイトによると、プロジェクトごとに経歴が更新できるエンジニア管理、月末リマインドメール自動送付と専用ページからのアップロード集約による勤怠回収、勤怠時間・立替経費・雑費の入力で請求書を自動作成し一括送付する請求処理、契約月ごと表示と延長確認連絡の一括送付を含む契約管理、営業中エンジニア情報のWEB共有や案件提案・進捗メモを含む営業ツールが挙げられています。

料金は初期費用0円に加えて月額880円から(税込)で、エンジニアごとの契約件数に応じて30件26,400円、50件44,000円、100件88,000円(いずれも税込)、150件は応相談と記載されています。

勤怠回収のリマインドと契約更新の連絡という、抜けやすい定型連絡を自動化する構成になっています。

i-seiQ|契約と請求に絞ったクラウドシステム

i-seiQは株式会社シナジーシステムが提供するサービスで、公式には「SES契約管理クラウドシステム」と称されています。

マッチング機能は持たない下流専業の製品であり、地図上では位置がはっきりしています。

i-seiQの公式サイトによると、契約情報管理、注文書・請書・請求書・送付状といった各種書類作成、取引先情報管理、更新対象一覧作成、キャッシュフロー確認、時間精算幅管理、入出金管理・消込作業、売上・支払分析、機能権限設定、データバックアップ・ログイン認証が挙げられています。

料金は公開されておらず、月間の請求データ件数をもとにプランを選択するとの記載のみがあります。

複数の層をまたぐタイプのツール

複数の層をまたぐ製品もあり、中流から下流までを通すタイプと、上流から下流までを一本で通すタイプに分かれます。

1つの製品で完結させたい場合の候補ですが、各層の深さが自社の要求水準を満たすかは個別の確認が必要です。

SESクラウド|要員管理から請求書までを一元管理

SESクラウドは株式会社グッドワークスが提供するSES事業者向けのサービスで、中流から下流までをまたぐタイプにあたります。

SESクラウドの公式サイトによると、取引先管理、要員・案件情報管理、テンプレートに対応したメール送信、見積書・注文書・請求書の一元管理、契約管理、マッチング機能、シェア機能、スケジュール・タスク管理が挙げられています。

料金は初期費用50,000円(税別)で、ミニマムお試しプラン(3ID)が月額10,000円(税別)、スタンダードプラン(10ID)が月額30,000円(税別)、1ヶ月お試し無料キャンペーンありと記載されています。

SES支援システム|上流から下流までを一本で通す

SES支援システムは株式会社イルミナが提供するサービスで、上流から下流までをカバーするフルカバー型にあたります。

SES支援システムの公式サイトによると、要員のレジュメ・スキルシート、案件、取引先、契約書、教育資料の一元管理、案件・要員情報を1クリックで取引先全社に配信するメール配信機能(即時・予約配信)、BP社を事業形態で分類する取引先・担当者管理、条件面の自動生成や請求書・注文書のPDF生成や契約終了1ヶ月前の自動リマインドを含む契約管理、要員の稼働状況管理と営業実績のグラフ表示を行う分析機能、カスタマイズ機能が挙げられています。

料金はトライアルが0円(1ヶ月)、ベーシックが月額25,000円、ビジネスが月額45,000円で、有料プランの最低契約期間は半年、トライアルから有料へ移行する際の初期費用は20,000円、利用ユーザ数は無制限と記載されています。

全体像を一覧表で見る

15製品を業務領域と料金で並べると、担当する層と料金体系が製品ごとに大きく異なることがわかります。

以下はいずれも2026年8月時点の各社公式サイトの記載にもとづく整理で、記載順は優劣を示すものではありません。

ツール名 運営会社 主な業務領域 料金(公式サイト記載)
Qoala リフ株式会社 上流〜中流 初期費用10万円(キャンペーン5万円)/月額非公開
SESAi NoConcept合同会社 上流〜中流 初期費用0円/月額35,000円(1アカウント)
SES_HUB Hit me up株式会社 上流〜中流 非公開(問い合わせ)
WhiteBox WhiteBox株式会社 中流(企業間マッチング型) パートナープラン無料/PRO 月額11,000円(税込)/SIerプラン 月額27,500円(税込)
CloudMeets 株式会社itoq 中流(企業間マッチング型) フリー0円/ライト980円/ビジネス1,980円(いずれも月額・税抜)
アサインナビ 株式会社エル・ティー・エス リンク 中流(企業間マッチング型・SES専業ではない) チケット制。フリー0円/年間プランは初期費用110,000円+ベーシック330,000円/年ほか。別途成約手数料110,000〜220,000円等
ITなびSES 株式会社システムリンク 中流(案件・人材情報の掲載) 非公開
fapi 株式会社エフ・ディー・シー 中流(社内アサイン型) Minimum 300円/月・人/Standard 400円(最低100名)/Premium 800円(最低100名)
ようかん 株式会社エス・ジー 中流(社内アサイン型) 初期費用30,000円(税抜)〜/月額7,000円/ユーザ(税抜)・最小2ユーザ・最低1年
Fairgrit 株式会社エージェントグロー 下流 初期費用0円/月額55,000円〜/1ヶ月単位・解約金なし
請求ナビ 株式会社サクヤ 下流 初期費用0円(別途見積もり)/月額200円/請求データ1件(税抜)・15件までは3,000円(税抜)
SESWORKS SESWORKS Co., Ltd. 下流 初期費用0円+月額880円〜(税込)/30件26,400円・50件44,000円・100件88,000円(税込)
i-seiQ 株式会社シナジーシステム 下流 非公開(請求データ件数をもとにプラン選択)
SESクラウド 株式会社グッドワークス 中流〜下流 初期費用50,000円(税別)/ミニマム(3ID)月額10,000円(税別)/スタンダード(10ID)月額30,000円(税別)
SES支援システム 株式会社イルミナ 上流〜下流 トライアル0円(1ヶ月)/ベーシック月額25,000円/ビジネス月額45,000円

料金の課金単位が層によって変わる

一覧表を課金単位で見ると、層ごとに考え方が違うことが読み取れます。

社内アサイン型のfapiとようかんは人数・ユーザ数に応じた課金、下流の請求ナビとSESWORKSは請求データ件数や契約件数に応じた課金、企業間マッチング型のWhiteBoxとCloudMeetsはプラン別の定額という形です。

自社の要員数・請求件数が今後どう伸びるかによって総額の増え方が変わるため、現在の規模だけでなく増加後の金額も試算しておくと予算を組みやすくなります。

料金非公開の製品は問い合わせ前に層を確定させる

料金が非公開の製品については、問い合わせの前に自社が求める層を確定させておくと、返ってくる見積もりを比較可能な形で受け取れます。

Qoalaは月額が非公開、SES_HUB・ITなびSES・i-seiQは料金そのものが公開されていません。

層を決めずに問い合わせると、担当領域の違う製品の見積もりが並び、金額だけで判断してしまう状態に戻ってしまいます。

地図は時点のものであるという前提

カオスマップは特定時点の地図であり、この市場には参入と撤退があるため、定期的な見直しが前提になります。

たとえばSES RenGoは、公式LP上で「本SaaSサービスは提供を終了いたしました。今後は、SES営業向けにAI活用の教育を行うコンサルティングサービスへと移行しました。」と掲示しています。

サービスの形態が変わることは事業判断として自然に起こるものであり、地図を使う側としては、候補に残した製品の現在地を検討のたびに確認する運用にしておくのが安全です。

本記事の情報は調査時点(2026年8月)のものです。

最新の料金・機能は各社公式サイトでご確認ください。

社内稟議には一次情報を添える

カオスマップは候補を絞り込むための下調べとして使い、社内稟議には各社からの一次情報を添えてください。

記事や第三者のまとめを根拠に金額を確定させると、実際の提示条件と食い違ったときに稟議のやり直しが発生します。

キャンペーン価格や無料期間は期間限定であることが多いため、通常料金がいくらになるかを見積書で確認しておくと確実です。

Dot Linkは地図のどこに位置するか

Dot Linkは、上流(メールからの情報抽出)と中流の企業間マッチング型にまたがる位置にあり、下流の契約・請求・稼働管理は担っていません。

ここでは優劣ではなく、地図上の座標として設計の特徴を整理します。

上流|メールの配信リストから情報を取り込む

Dot Linkは、いつもの営業メールの配信リストにアドレスを1つ足すだけで導入できる設計を取っています。

画面へのログインとデータ登録を前提とするツールとは、使い始め方そのものが異なるアプローチです。

商流・単価はメールから自動抽出し、根拠がなければ「不明」として扱う設計のため、書かれていない情報をそれらしい値で補完しません。

この導入方法の詳細は、別記事で整理しています。

「メールを送るだけ」で使えるSES営業ツールの仕組みと導入負担

中流|企業間マッチング型として社外との接点をつくる

中流での位置づけは企業間マッチング型で、他社とのあいだで案件・人材の接点をつくる側にあたります。

自社要員のスキル管理と社内アサインの最適化を主目的とする社内アサイン型とは、担う課題が異なります。

料金面では、マッチング成立後のやり取りに成約ごとの中抜き(マージン)を設けていません。

下流|契約・請求・稼働管理は担っていない

Dot Linkは下流の契約・請求・稼働管理を担っていません

契約書・注文書の作成、勤怠回収、請求書発行、入出金管理を1つの製品でまとめたい場合は、下流を主戦場とする製品やフルカバー型の製品が候補になります。

地図としては、上流〜中流のDot Linkと下流の製品を組み合わせるか、層をまたぐ製品でまとめるかという選択になります。

カオスマップを自社の検討に落とし込む手順

SES向けツールの検討は、自社の困りごとがどの層にあるかを特定し、その層を担う製品だけを候補に残す順序で進めます。

まず上流・中流・下流のどこで工数が詰まっているかを言語化し、中流であれば企業間マッチング型と社内アサイン型のどちらが必要かをさらに切り分けます。

次に該当する層の製品について、公式サイトで確認できる対象顧客・機能・料金を並べ、料金非公開の製品には基準を持った状態で問い合わせます。

最後に、抽出の精度・導入時の手間・既存の運用に乗るかどうかといった公開情報では判断できない部分を、トライアルや商談で確かめます。

本記事の情報は2026年8月時点の各社公式サイトにもとづくものであり、最新の料金・機能は必ず各社公式サイトでご確認ください。

上流〜中流の設計が自社の運用に合うかを確かめたい営業担当の方は、いつもの営業メールに1アドレス足すところから試せます。

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よくある質問

上流のツールと中流のツールは併用したほうがよいですか

自社の課題が両方の層にまたがっている場合は併用が選択肢になりますが、まず片方から始めて詰まりが解消するかを見るほうが判断しやすくなります。

上流の情報取り込みから中流のマッチング候補提示までを一続きで持つ製品も多いため、そもそも1製品で両方をカバーできる場合があります。

併用する場合は、案件・人材情報を二重に登録する運用にならないかを事前に確認してください。

登録作業が二重になると、忙しい日から順にどちらかが更新されなくなり、データが食い違ったまま運用が続きます。

社内アサイン型のツールで他社の案件も探せますか

社内アサイン型は自社が抱える要員を自社の案件へ割り当てる用途を主目的としており、社外の案件・人材情報を集める機能とは別のものです。

たとえばfapiは公式に「スキル管理・アサイン管理支援ツール」と称されており、他社との案件マッチングプラットフォームではないと位置づけられています。

社外との接点を増やしたい場合は、企業間マッチング型の製品を候補にしてください。

自社要員の稼働率改善と社外パートナーの開拓は別の課題であるため、どちらが先かを社内で合意しておくと候補が絞りやすくなります。

マッチング機能を持たない製品を候補に入れる意味はありますか

月末の契約・請求・稼働管理に工数が集中している場合は、マッチング機能を持たない製品のほうが課題に合致します。

i-seiQは公式に「SES契約管理クラウドシステム」と称される契約・請求に絞った製品で、Fairgritも公式サイトにマッチング機能の記載がありません。

営業活動の時間を確保することが目的であれば、事務工程を削る製品でも同じ目的を達成できます。

マッチングという言葉に引きずられず、時間を奪っている工程から逆算して候補を決めてください。

参照リンク

https://qoala.jp/ — Qoala(リフ株式会社)公式サイト

https://ses-ai.jp/ — SESAi(NoConcept合同会社)公式サイト

https://ses-hub.app/ — SES_HUB(Hit me up株式会社)公式サイト

https://whitebox.vision/ — WhiteBox(WhiteBox株式会社)公式サイト(料金: https://whitebox.vision/cost/

https://ses.cloudmeets.jp/ — CloudMeets(株式会社itoq)公式サイト(プラン: https://ses.cloudmeets.jp/plan/

https://assign-navi.jp/ — アサインナビ(株式会社エル・ティー・エス リンク)公式サイト(料金: https://assign-navi.jp/plan

https://itnabi.com/ses/ — ITなびSES(株式会社システムリンク)公式サイト

https://www.fdc-inc.co.jp/fapi/ — fapi(株式会社エフ・ディー・シー)公式サイト

https://www.sgnet.co.jp/yokan/ — ようかん(株式会社エス・ジー)公式サイト(料金: https://www.sgnet.co.jp/yokan/price/

https://www.agent-grow.com/fairgrit/ — Fairgrit(株式会社エージェントグロー)公式サイト

https://www.seikyu-navi.com/ — 請求ナビ(株式会社サクヤ)公式サイト(機能: https://www.seikyu-navi.com/function/

https://lp.ses.works/ — SESWORKS(SESWORKS Co., Ltd.)公式サイト

https://www.synergy-system.co.jp/service/i-seiQ.html — i-seiQ(株式会社シナジーシステム)公式サイト

https://ses-cloud.jp/ — SESクラウド(株式会社グッドワークス)公式サイト(機能: https://ses-cloud.jp/promo/functions/、料金: https://ses-cloud.jp/promo/price/

https://ses-assist.com/ — SES支援システム(株式会社イルミナ)公式サイト(料金: https://ses-assist.com/price/index.html

https://ses.ren-go.com/lp — SES RenGo 公式LP(SaaSサービス提供終了の掲示あり)

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